“売れる”同人CD 5つの条件!

同人活動は自分の作りたいものを作る趣味の世界です。したがって、売上の多寡は本来関係ないはず。とはいえ、「製作費くらいは回収したい」「あわよくば利益を出したい」というのが本音ではないでしょうか?活動のモチベーション維持にも深くかかわる問題ですし、たくさん売れるに越したことはありません。

というわけで、今回は「どうすれば”売れる”同人CDが作れるのか?」という、同人作家であれば誰もが直面する課題について、私なりの見解をお伝えしたいと思います。

過去14年間で累計1万枚以上の同人CDを売ってきた私の経験から、特に重要だと考える条件を5つご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいm(__)m

同人CDの作り方については以下の記事で詳しく解説しています!

目次

① ファンの人数が多い

同人CDの頒布数はそのクリエイターの知名度に比例します。知名度とは、言いかえればファンの人数。YouTubeのチャンネル登録者数やTwitterのフォロワー数、動画の再生数などから推測することができます。

ただ、ひとくちにファンと言っても、全員が同じ熱量でそのクリエイターを応援しているわけではありません。その実態は「ごく少数(数%)のコア層」「大多数のライト層」によって成り立っています。そして、その中でCDを買ってくれるのは前者だけです。

つまり、コア層を増やせるかどうかが頒布数を左右する大きなカギとなるのです。

活動を始めて間もないうちは、知名度が低いですしファンもいません。しかし、根気強く活動を続けていけば、次第と認知されるようになっていきます。そうすれば、おのずとファンの人数も増えていき、熱心なファンも徐々に現れはじめます。

この「ファンが増えていくペース」にはかなりの個人差があり、それを実感する前に辞めてしまう方も多いのですが、継続は力なりです。音楽活動に限った話ではなく、何事も成果が出るまでやり続けることが重要です。

② 有名曲が収録されている

収録曲の中に、再生数の多い有名な曲があればあるほどCDは売れます。逆に、全曲未発表のような一見希少価値があるように見えるCDは売れません(マニアは喜びます)。

なぜこのような現象が生じるかというと、買う側から見た場合、前者には安心感があるからです。

知らない曲ばかり収録されたCDは、実際に聴いてみるまで自分好みかどうかを判断することができません。よって、これを購入するのは博打に近く勇気が要ります。一方、収録曲の中に自分の知っている曲があれば、安心して購入することができるのです。

さきほど「CDはコア層しか買わない」と述べましたが、大きな数字を持っている曲が収録されていれば、ライト層を取り込むことも不可能ではありません。

実例

画像は、過去にリリースしたCDの中でもっとも売れ行きのよかった「レン愛いたしませんかぁ!(08年)」の収録曲と、現在のニコニコ動画での再生数です(当時の再生数はこの1/3~1/4)。

海外プレスで1000枚作り、まず冬コミで400枚、その後とらのあな(通販)で600枚を頒布しました。この通販分がわずか1か月という驚異のスピードで完売したのです。

③ SNSでの告知が十分されている

CDのリリースが決まったら、TwitterやYouTubeなどのSNSを活用し、積極的にアピールをしましょう。

例として、コミケやボーマス、M3などの同人即売会で頒布する場合を考えてみます。多くの場合、一般参加者(購入者)は、イベントに来る前から何を買うかを決めています。

なぜなら、会場は多くの人でごった返し、スペースの前でどれを買おうかゆっくり吟味することができないからです(特にコミケ)。新型コロナの影響もあり、以前ほどの混雑はみられなくなりましたが、傾向そのものは変わっていません。

彼らは事前のサークルチェックで、どこでどんなCDが頒布されるかを調べ、興味のあるサークルをリストアップします。そして、イベント当日はそのリスト通りサークルを順番に回り、用が済めば早々に帰っていきます。

つまり、CDが売れるかどうかはイベントが始まる前に大方決まっているのです!

だからこそ、事前の宣伝は欠かせません。Twitterだったら繰り返しツイートやセルフRT等をして、自身のサークルの頒布情報をしっかりアピールしましょう。

④ ジャケットが魅力的である

CDにおいてもっとも重要なのは言うまでもなく曲です。しかし、人間は視覚から多くの情報を得ており、その割合は8割を超えるとも言われています。

したがって、イラストを使うにしろ写真を使うにしろ「ジャケットが目を引くものであるかどうか」は売上を左右するファクターです。

いちばん良いのは、デザインやグラフィックに精通する専門家へ発注することです。身近にそういった方がいれば、一度相談してみるとよいでしょう。伝手がない場合は、スキルシェアサイトなどを活用してみてください。たとえば、「SKIMA(スキマ)」「coconala(ココナラ)」では、数千円から依頼することができます。

⑤ 通販での取り扱いがある

2012年「Lento Memento」/2013年「キングとジョーカー」

ここまで同人即売会を例に解説してきました。しかし、遠方に住んでいて会場まで来られない方や、スケジュールが合わず参加できない方も多くいらっしゃいます。

そういった方々にも作品を届けるため、とらのあなやBOOTHなどの通販をぜひ視野に入れてみてください。本記事の趣旨である「たくさん売ること」を第一に考えるなら、販路は多いに越したことはありません。

通販のメリットについては以下の記事で詳しく解説しています!

まとめ

以上が、私が考える「”売れる”同人CD 5つの条件」です。

とにかく覚えておいてもらいたいのは「知ってもらう」ことの重要性。
自分の名前を知ってもらう。曲を知ってもらう。CDを知ってもらう。

そのためには、再生数が伸びようが伸びまいがコンスタントに曲を発表し続けること。
ごく当たり前のことですが、結局これに勝る方法はないと考えます。

ぜひ参考にしてみてくださいm(__)m

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