2025年8月31日(日)、鏡音リン・レン新ボイスライブラリー「鏡音リン・レンNT」が発表となりました!現在予約受付中で、発売日は2025年10月15日(水)。通常販売価格¥19,800(税込)、既存ユーザー向けの優待価格¥15,400、クロスグレード価格¥16,500。

この記事では「鏡音リン・レンNT」の特徴や過去のライブラリー(V4X)との比較のほか、約17年間鏡音を使い続けてきた私の個人的な感想などをまとめてみたいと思います!
鏡音リン・レンのこれまで

まずは「鏡音リン・レン」の歴史を軽く振り返っていきましょう。鏡音リン・レンは、2007年12月27日にクリプトン・フューチャー・メディアから発売されたバーチャルシンガー。初音ミクに続くキャラクターボーカルシリーズ(CV)の第2弾として発売されました。
これまでにリリースされたバージョンは、act1(2007)、act2(2008)、Append(2010)、V4X(2015)の4種類。その都度歌声の品質や表現力が向上してきました。しかし、V4X以来アップデートはなく、新バージョンが長年待ち望まれていました。
今回の「鏡音リン・レンNT」は、8月31日(日)幕張メッセにて開催された『マジカルミライ2025(TOKYO)』内のバーチャルシンガー製品関連ステージにて「初音ミクV6 AI」と同時に発表されました。
鏡音リン・レンNTの概要

「鏡音リン・レン NT(ニュータイプ)」は、新しい歌声合成エンジンによる表現力豊かな歌声合成ソフトウェアです。収録ライブラリーはOriginal(ハリのある元気な声)とWhisper(アンニュイな吐息声)の2種類がリン・レンそれぞれに用意されており合計4種類。
- RIN Original+:新エンジンに最適化された、鏡音リンらしい元気一杯のポジティブな歌声
- RIN Whisper+:新エンジンに最適化された、甘く夢見心地の吐息声
- LEN Original+:新エンジンに最適化された、鏡音レンらしい凛々しくハリのある歌声
- LEN Whisper+:新エンジンに最適化された、儚く切ない吐息声
各ライブラリーはアップデートされた次世代のボーカルエディター「Piapro Studio NT2」の機能に合わせてチューニングされています。これにより、簡単な操作でクリエイターのイメージに合った歌唱ニュアンスのコントロールが可能。

「Piapro Studio NT2」には、Vocal Morphing、Voice Drive、Voice Voltage、Super FormantShifterなど、様々なボイスエフェクターが搭載されており、これらを組み合わせることにより、鏡音らしい元気で可愛らしい歌声から、アンニュイで切ない声色、機械的なロボットボイス、怒り声やガラガラ声、デスボイスまで幅広い表現が可能。
- 「Vocal Morphing」声の表情の異なる2つの音声ライブラリを混ぜ合わせる事で、より多彩な声の表現や声の時系列変化、豊かな歌声を生成する機能。
- 「Voice Drive」声の震え成分をコントロールし、声の勢いや質感を調整するエフェクト。応用プリセットにより、ガラガラ声やデスボイスも表現可能。
- 「Voice Voltage」声のハリ具合や強さ/弱さの成分をコントロールし、ダイナミックな声の抑揚を作り出すエフェクト。
- 「Super Formant Shifter」元の声の個性を保ったままインテリジェントに声質変化させるエフェクト。実用的な範囲で声の女性らしさやチビ声への変調が可能。
- 「Note Gain」音符一つ一つに対して声の大きさを上げ下げできる便利な調整機能。
- 「Direct Pitch Edit」ピアノロール上に音声波形とともに表示されたピッチカーブを鉛筆ツールで直接描画/編集する機能。直感的な歌声のニュアンス付けが可能。
- 「Consonant Rate & Attack Speed Control」発音に合わせて子音の長さや発音のスピード感を調節する処理機能。半自動での設定機構あり。
- 「Breathiness」息の成分を増減させる機能。声をアンニュイな雰囲気を加えたり質感を変更するのに役立つ。
また、Steinberg社のDAWソフト「Cubase LE」や、数百種類の音色を収録したソフトウェア音源「HALION SONIC」「GROOVE AGENT SE」のほか、サウンド素材、エフェクトなどが付属。すぐに楽曲制作に取りかかれる充実の内容。
最小動作環境
Windows
- OS : Windows 10 / 11 (64bit)
- CPU : Intel Core i5 以上 (第8世代以上のIntel Core i5以上を推奨)
- RAMメモリ : 4GB 以上 (8GB 以上を推奨)
- ストレージ : 8GB 以上の空き容量 (NTFSフォーマット)
- インストールメディア : DOWNLOAD FILE
- その他 : サウンドデバイス / 1280x768px以上の画面解像度 / インターネット接続環境 (常時接続)
macOS
- OS : macOS 10.15以上
- CPU : Intel Core i5 以上 (第8世代以上のIntel Core i5以上を推奨), Apple Silicon (Rosetta)
- RAMメモリ : 4GB 以上 (8GB 以上を推奨)
- ストレージ : 8GB 以上の空き容量 (APFSフォーマット)
- インストールメディア : DOWNLOAD FILE
- その他 : 1280x768px以上の画面解像度 / インターネット接続環境 (常時接続)
鏡音リン・レンV4Xとの比較と感想
上の動画は、発表と同時に公開された「鏡音リン・レンNT」のデモフレーズ。下の動画は、比較用に私が作成した「鏡音リン・レンV4X(Power)」のデモフレーズです。
2025年のNTと2015年のV4X、聴き比べてみていかがでしょうか? おそらくNT版は調声やEQ/コンプ等の処理がされているので、無調声&無エフェクトのV4X版との単純な比較はできませんが、高域が強めでハキハキとした明瞭な発音になっているように聞こえます。
とにもかくにも実際に使って検証してみたいですね。NT版は「Piapro Studio NT2」搭載の様々な機能を駆使することによって本領を発揮すると思うのでそれを試したいです。あと今後発表されるであろう新たなデモソングにも期待。
まとめ
8月31日(日)に発表された「鏡音リン・レンNT」の速報記事でした!10月15日(水)の発売が今から楽しみです!