上記は王道進行の基本形です。
どんな場面にも使える便利なコード進行ですが、
これを繰り返すだけでは、変化の無い退屈な曲になってしまいますよね。
基本形の一部のコードを変えるだけで、
一気に違った印象を与えることができるのをご存じですか?
そんな王道進行のバリエーションをいくつかご紹介したいと思います。
① F → G/F → Em → Am
最初のルート音(F)を維持するパターン。
ルート音は変わっていないのに上のコードが変わっているので、
ちょっとした浮遊感が生まれます。
「もう恋なんてしない/槇原敬之」や
「瞳をとじて/平井堅」のサビ等で使われています。
私(れれれP)の曲では、「世界を変える二文字の合言葉」サビ、
「ぼくらのハートビート」「バイバイでグッバイ」Bメロ等で使われています。
② F → G → Am → Am
3つ目のEmをAmにして、456と順番に上がっていくパターン。
マイナーコードであるAmが連続することで、哀愁漂う進行になります。
「Time goes by / Every Little Thing」や
「DEPARTURES / globe」のイントロ等で使われています。
上の動画の冒頭で五十嵐充氏の手元が映り、
D♭→E♭→Fmと演奏しているのが分かります。
ちなみに「DEPARTURES」もD♭→E♭→Fmです。
れれれPの曲では、「ノイズキャンセラー」Bメロ、
「BE MY BABY」Bメロ・サビ等で使われています。
発展形として本来マイナーである箇所をメジャーにしても面白いです。
また、Aはノンダイアトニックコードにあたるので意外性があります。
れれれPの曲では、「MISSION_K」Bメロ等で使われています。
③ F → G → Am → G
②の最後をGにして、上がって戻ってくるパターン。
Gが前後のAmとFを繋ぐ経過音的な役割を果たすスムーズな進行です。
「youthful days / Mr.Children」「fragile / Every Little Thing」のサビや
「A Song for XX / 浜崎あゆみ」のBメロ等で使われています。
れれれPの曲では、「NOSTALGIA」全体、「Lonely Runner」Bメロ、
「やまぶき色の恋」サビ等で使われています。
④ F → G → Am → C
②の最後をCにしたパターン。
トニックであるCが最後に来るのでなんとなく落ち着く進行。
「打上花火 / DAOKO×米津玄師」のサビ等で使われています。
最初から最後までこの進行で貫き通しているのはスゴいですね。
⑤ F → G → Am → Em
基本形の3,4小節目を入れ替えたパターン。
③のG(④のC)を代理コードであるEmに置き換えた形とも言えます。
「紅蓮華 / LiSA」や「M / 浜崎あゆみ」のサビ等で使われています。
れれれPの曲では、「ギャラクシアン・ルーレット」のサビで使われています。
⑥ F → G → Em/A → Am/G
基本形と③を合体させたパターン。
初めて知ったときはコード進行同士を合体させる発想に感動しました。
「I BELIEVE / 華原朋美」のサビ後半(Anytime~)で使われています。
公式が原曲のPVをアップしていなかったためセルフカバーver.を貼りましたが、
残念ながらこのアレンジは普通の王道進行になっています(おそらく)。
ぜひ原曲を聴いてみてください。えも言われぬ切なさがあります。
れれれPの曲では、「クリスマスがくるまでに」のサビで使われています。
まとめ
いかがだったでしょうか?
ちょっとした工夫で、一味違うコード進行を生み出せることがお分かりいただけたと思います。
みなさんの曲作りに活かしていただければ幸いです。