こんにちは、れれれPです。
これまで、コード進行に関するお話はたくさんしてきましたが、作曲の核心であるメロディを作る方法についてはあまり触れる機会がありませんでした。そこで今回は、私が実際に作曲する様子をお見せしようと思います!
ただ、普通にやっても面白くないので、使えるコードは主要三和音のみという制限を設けます。たった3つのコードでもちゃんとした曲は書けるということを証明してみせますので、ぜひ最後までお付き合いくださいm(__)m
主要三和音とは
まず、主要三和音についてごく簡単に解説します。
説明をわかりやすくするため、調号のつかないCメジャーを例に話を進めていきますが、どんなキーであってもこの法則はあてはまります。
任意のスケール上に成り立つこれら7つのコードを、ダイアトニックコードと呼びます。
そのうち下から1・4・5番目(Ⅰ・Ⅳ・Ⅴ)の3つの和音を主要三和音と呼び、Cメジャー上では赤枠で囲んだ、C・F・Gの3つがそれにあたります。
主要三和音にはそれぞれに異なる機能があり、Ⅰにはトニック、Ⅳにはサブドミナント、Ⅴにはドミナントという名前がついています。
トニック(C)は安定感のあるコードで、どのコードにも進むことができる万能さが特徴です。一方、サブドミナント(F)やドミナント(G)は不安定な響きであり、一般的にサブドミナント(F)はドミナント(G)へ、ドミナント(G)はトニック(C)へ進みたがる性質を持っています。
コード進行
メロディを作る前に、まずコード進行を決めてしまいます!何もないところから生み出そうとするより、その方がはるかにスムーズにいくと思います。
コード進行から作曲するメリットについては以前記事にしていますので、こちらもあわせてご覧ください。
主要三和音で作れるコード進行
それでは、実際にコード進行を決めていきましょう。といっても、使えるコードはたった3つ。そのうえ、前述のとおり各コードには性質があり、好き勝手に並べるわけにもいきません。
よって、そこから導き出せるコード進行といったら「C→F→G」くらいしかないわけですが、これには循環進行という立派な名前がついており、あらゆるコード進行の基礎となるきわめて重要な進行でもあります。詳細は後日記事にするとして、 ともかく循環進行を中心に曲構成を考えてみましょう。
実践
・Aメロ→ 循環進行をそのまま使って16小節
・Bメロ→ Fから始まる循環進行を8小節
・サビ→ さきほどの進行を倍の速度で16小節
いろいろ考えた末、出来上がったのがこちら。なかなか先が思いやられる単調さです(笑)。
音源
※音量注意
メロディ
Aメロ
楽譜は実際よりも1オクターブ高く記載しています。このキーだとやや高めの男性ボーカルの曲といった感じでしょうか。テンポは120で、ごく一般的なポップスをイメージしています。
Cの構成音である「ドミソ」の中から、ルート(根音)にあたる「ド」から始まるメロディを考えてみました。
Aメロはサビとの落差をつけるため、あえて平坦にするのが鉄則。よって、なるべく音数や移動が少なくなるよう工夫しています。
Bメロ
休符から始めることで流れを変えます。前半4小節の「ソ」まで下がって一気に「ファ」に駆け上がるメロディで、Aメロとは一転したダイナミックさを表現。
また、サビ頭を印象付けるため、ラストは意図的に空白を多くとっています。
サビ
2小節からなる2つのモチーフを、変化をつけながら交互にくり返していくようなイメージで作りました。楽譜で見ると見た目がそろっていて美しく感じませんか?
ためしに作っただけの曲なので、誰が歌うわけでもありませんが、2小節に1回のペースで休符がありブレスの取りやすいメロディに仕上がったと思います。
また、Fのコードに対して9th(ナインス)にあたる「ソ」を頭のメロディにすることで、実質Fadd9となります。これまでとは明らかに異なる響きなので、インパクトを与えられます。
音源
※音量注意
まとめ
いかがでしたか?
冒頭であれだけ息巻いておいてアレですが、あんまりいい曲になりませんでした(笑)。
Aメロはまだしも、それ以降がさすがに単調すぎてキツいですね。ブルースだったら主要三和音だけの曲も存在しますが、ポップスでそれをやるのはなかなか厳しいことがよく分かりました。
とはいえ、代理コード・分数コード・借用などのテクニックを駆使していけば、かなりいい線まで持っていけるとポテンシャルはあると思うんですよね。
なので、またの機会にそれを試してみたいと思いますm(__)m