みなさん、ミックスに入る前にソフト音源に打ち込んだMIDIデータのオーディオ化はしていますか?
この記事では、 ミックス前の下準備としてMIDIデータをオーディオ化する理由やそのメリットについて、大きく3つの項目に分けて解説していきたいと思います!
ミックス前の下準備
上の画像のように、アレンジが終わった時点のプロジェクトファイルには、ソフト音源などの演奏情報が記録された“MIDIデータ”と、サンプルパックなどから持ってきたオーディオの“WAVデータ”の2種類が混在しています。
自分ひとりですべてを完結できてしまうDTMにおいては、このままミックスに移ってしまう方もいると思います。実際、ボカロPデビューしたての頃の私もそうでした。
しかし、曲としての完成度をより高めるためには、MIDIデータをオーディオ化してからミックスに着手することを強くオススメします!
オーディオ化の理由とメリット
MIDIデータをオーディオ化するメリットは大きく分けて3つあります!順番に見ていきましょう。
① パソコンの負荷軽減
アレンジでは十数個のソフト音源を立ち上げることは珍しくなく、CPUやメモリへ多大な負荷をかけます。 もし、この状態でミックスへ移行し、各パートへEQやコンプなどのプラグインをガンガン挿していったら……。
たとえ高スペックのパソコンであっても、次第に動作が重くなり快適とは程遠いものになるでしょう。これは人間にとっては大きなストレスですし、パソコンにとっても寿命を縮めてしまいかねない状態です。
オーディオ化することで、パソコンへの負荷は劇的に減り結果的に作業の快適性が向上します。
② 制作環境の変化に対応
長年音楽活動をやっていると、パソコンの買い替えや、OSのメジャーアップデート(例:Win7→10)、大幅な規格変更(例:VST2→3)などにより、制作環境の変化を強いられる時期が必ずやって来ます。
すると、今使えているソフト音源が数年後使用できなくなる可能性が出てくるわけです。これはすなわち、後々ミックスのやり直しができなくなることを意味します。
しかし、オーディオ化してしまえば、何年経過しようが制作当時の音をそのまま再生することができるのです。
③ データの受け渡しが円滑
私も含め、DTMではアレンジ・ミックス・マスタリングすべてを自分で行う方が多数派だと思います。しかし、商業シーンにおいては完全に分業制であり、それぞれのプロがそれぞれの環境で行うことが一般的です。
したがって、相手の環境でも自分の環境と同じように再生できなければ仕事にならないわけです。
②とも通じる内容ですが、オーディオ化してさえあれば、たとえDAWが変わっても問題なく移行が可能なのです。
エンジニアに依頼してみよう!
アマチュアには関係のない話のようにも思えますが、自分の曲を別の方にミックスやマスタリングしてもらうと、全然違う印象になって返ってくるのでかなり勉強になります。
たとえば、「coconala(ココナラ)」のようなスキルシェアサイトでは、プロのエンジニアに依頼することもできますし、これまで自分ひとりで行ってきた方も、一度はそういった経験をしてみてはいかがでしょうか?
まとめ
今回は、ミックス前の下準備としてMIDIデータをオーディオ化する理由やそのメリットについての解説記事でした!
長期にわたって音楽を続けていくのであれば、未来の自分のためにもぜひ「ミックス前のオーディオ化」を習慣化していってください!