Empirical Labs(Softube)のパラメトリックEQプラグイン「Lil FrEQ」の紹介記事です。
実際に使ってみた使用感やサウンドについてレビューしていきます!
概要
「Lil FrEQ」は、Empirical LabsのパラメトリックEQ「ELQ Lil FrEQ」をエミュレートしたプラグインです。Empirical Labs創業者であるDave Derr氏とSoftubeの共同で開発されました。
ビンテージNEVEのような倍音を持つShelfセクションと的確なイコライジングを実現する4バンドのパラメトリックEQセクション。さらにビンテージEQのような質感を加えられる独創のハイパスフィルターとFATSO譲りのテープ・サーチュレーションを演出するダイナミックセクションを搭載。全てのアナログEQの質感を最高の音質で表現する新世代イコライザーです。(サウンドハウス紹介文より)
DSセクション
重要でありながら最もわかりづらい「Lil FrEQ」独自の機能「DSセクション」の解説を行います。
まず、DSが何を意味するかですが、これはDe-Esser(ディエッサー)の略です。ディエッサーとは「サシスセソ」などの歯擦音を和らげるために使われる、高周波数帯のみ作用するコンプレッサーのことです。ボーカルに使う場合がほとんどですが、「Lil FrEQ」では高域のザラつきを丸めることで、あらゆるパートをアナログらしいウォームサウンドに仕上げることが可能です。
上のツマミ(Thrsh)はスレッショルドで、左に4つあるLEDでリダクション具合を確認できます。下のツマミは周波数の調整。Posボタンで、処理をEQの前にするか後にするかを切り替えられます。HF LIMボタンは、FATSOなどにも採用されている高周波数専用のソフトニー・リミッター/コンプレッサー機能のオンオフ切り替えです。
なかなか複雑な挙動なので、くわしくは下記のマニュアルをご確認ください。
EQセクション
各バンドには青字で「N」や「〇」と書かれた箇所があります。これは「NEVE1073」のEQポイントとEQカーブを示しており、「N同士」または「〇同士」を合わせることでNEVEモードとして使用することが可能となります。
倍音チェック!
恒例の倍音チェックです。いつも通りDDMF「Plugin Doctor」で調べてみます。
まず分かったことは、EQセクションのみ(DSオフ)ではほぼ倍音が発生しないということ。
DSが機能しているとき発生しますので注意してください!
参考音源・感想
それでは使っていきましょう。
BFD3で作ったドラムのバストラックに挿してみます。
まずは素の音をお聴きください。
上段から始めます。INはデフォルト5のまま。ハイパスはオフ。肝心のDSとHF LIMはもちろんオン。スネアがわずかにリダクションされる設定とします。
下段に移ります。シェルフは上下ともに気持ちのいいかかり具合です。約2dB持ち上げました。LFでキックの芯を強調し、HFで抜けを良くします。最後に、上がった分の音量をOUTで下げて完了です!
まとめ
いかがでしたか?
Empirical Labs(Softube)のパラメトリックEQプラグイン「Lil FrEQ」のご紹介でした。
Softubeのアカウントがあれば20日間デモを使用できるので、興味を持った方はぜひお試しください!