Fender「Quantumシリーズ」全5製品 徹底比較レビュー!LT2/LT4/LT16/HD2/HD8

長年にわたりギターとアンプの世界を牽引してきたFenderが、新たに「Fender Studio」ブランドを立ち上げ、オーディオインターフェイス市場に本格参入しました。

この新ブランドから発表されたQuantumシリーズは、「Quantum LT 2」「Quantum LT 4」「Quantum LT 16」「Quantum HD 2」「Quantum HD 8」の5製品で構成され、入門者から上級者まで幅広い層に対応できるラインナップとなっています。

この記事では、Fenderの新オーディオインターフェイス群「Quantumシリーズ」について、表を使いながらわかりやすい比較解説レビューを行っていきます!

目次

Quantumシリーズの目玉

Fender新製品「Quantumシリーズ」全5製品徹底比較レビュー!Quantum LT 2/Quantum LT 4/Quantum LT 16/Quantum HD 2/Quantum HD 8
上からQuantum LT 2、LT 4、LT 16

MAX-HD マイクプリアンプ

Quantumシリーズの中核をなすのが、「MAX-HDマイクプリアンプ」です。これは、最大+75dBという広大なゲインレンジを持つデジタル制御のプリアンプであり、リボンマイクや低出力のダイナミックマイクなど、ゲインを多く必要とするマイクでもクリアに収音できます。

EIN(等価入力ノイズ)は-130dBu(A-weighted)と非常に低く抑えられており、繊細なボーカルのブレスや、アンビエンスの薄い残響といった微細な音もノイズに埋もれることなく捉えることが可能です 。

Fenderインストゥルメント入力

Fenderのアイデンティティを象徴するのが、フロントパネルに搭載された「Fenderインストゥルメント入力」です。これは、Fenderのエンジニアによってギターやベースの収録に特化してチューニングされており、入力インピーダンスは1MΩ、最大入力レベルは+21dBuを誇ります。

これにより、速いピッキングのアタックやアクティブピックアップの大きな出力であっても、音の立ち上がりを損なうことなく、リアルなサウンドをDAWに取り込むことができます 。

Quantum シリーズ全5製品比較表

Fender新製品「Quantumシリーズ」全5製品徹底比較レビュー!Quantum LT 2/Quantum LT 4/Quantum LT 16/Quantum HD 2/Quantum HD 8
上からQuantum HD 2、Quantum HD 8

Quantumシリーズ全5製品「Quantum LT 2」「Quantum LT 4」「Quantum LT 16」「Quantum HD 2」「Quantum HD 8」の主要スペック比較表です。HDシリーズはプロ仕様の機能と拡張性、LTシリーズは手軽さと汎用性に優れていることが分かります 。

スクロールできます
価格入出力MAX
-HD
最大
解像度
リアンプオート
ゲイン
スタンド
アローン
その他
LT 2¥20,3502/2132/192××バスパワー駆動
LT 4¥25,4104/2232/192××コンテンツクリエイター向け
LT 16¥68,53016/8832/192××DCカップリング/MIDI I/O
HD 2¥79,97020/24232/192×ADAT/SPDIF
HD 8¥143,55026/30832/192×ADAT/SPDIF/Word Clock
Quantumシリーズ全5製品比較表

Quantum LT 2 / LT 4 / LT 16

Fender新製品「Quantumシリーズ」全5製品徹底比較レビュー!Quantum LT 2/Quantum LT 4/Quantum LT 16/Quantum HD 2/Quantum HD 8
Quantum LT 2、LT 4、LT 16

Quantum LTシリーズの「Quantum LT 2」「Quantum LT 4」「Quantum LT 16」は、HDシリーズの設計思想を受け継ぎながら、より手頃な価格帯でホームレコーディングや配信に求められる機能を凝縮したラインナップです。

税込価格は「Quantum LT 2」が¥20,350、「Quantum LT 4」が¥25,410、「Quantum LT 16」が¥68,530です。

スタンドアローンモードと柔軟な入出力構成

Quantum LTシリーズは、カスタム低レイテンシードライバーによる快適なレコーディング環境を提供しつつ、PCなしでアナログミキサーとして機能する「スタンドアローン・ミキサーモード」を搭載しています。これにより、DAWを立ち上げずにギターの練習や即席のジャムセッションを行うことができ、機材の汎用性が高まります 。

また、配信やオンラインセッションに必須の「ループバック機能」も全モデルに搭載されており、PC内のシステムオーディオを内部ミキサーに取り込み、音声の取り回しをシンプルにしています。最上位モデルのLT 16は、8基のマイクプリに加え、DCカップリング出力とMIDI I/Oを備え、モジュラーシンセなどのハードウェア機材との連携も視野に入れた拡張性の高い構成となっています 。

スクロールできます
価格入出力MAX-HD主な特徴ターゲット
Quantum LT 2¥20,3502/21基バスパワー駆動、コンパクトモバイル、エントリーユーザー
Quantum LT 4¥25,4104/22基拡張I/O、コンテンツクリエイター小規模スタジオ、配信
Quantum LT 16¥68,53016/88基DCカップリング、MIDI I/O拡張性の高いホームスタジオ
Quantum LTシリーズ3製品比較表

Quantum HD 2 / HD 8

Fender新製品「Quantumシリーズ」全5製品徹底比較レビュー!Quantum LT 2/Quantum LT 4/Quantum LT 16/Quantum HD 2/Quantum HD 8
Quantum HD 2、HD 8

Quantum HDシリーズの「Quantum HD 2」、「Quantum HD 8」は、プロフェッショナルなプロジェクトスタジオや、最高の音質を求めるクリエイターをターゲットとしたハイエンドラインです。

税込価格は「Quantum HD 2」が¥79,970、「Quantum HD 8」が¥143,550です。

オートゲインとリアンプ機能

Quantum HDシリーズの最大の特徴は、32bit/192kHz対応の高性能コンバーターによる圧倒的な音質です。124dBのダイナミックレンジを実現し、音のディテールを余すところなく再現します 。

また、レコーディングのワークフローを劇的に改善する機能として、オートゲインとリアンプ出力が搭載されています。オートゲインは、入力レベルを自動で最適に調整し、クリップを回避しながら適切なレンジに短時間で設定できるため、特にボーカルやベースなど音量の振れ幅が大きい素材の録音準備時間を短縮します。

リアンプ出力は、DAWに録音した「ドライ」のギター/ベーストラックを外部アンプやエフェクターに送り、マイキングや音色を後から何度でも試行錯誤できる非常に強力な機能です 。

スクロールできます
価格入出力MAX-HD主な拡張機能ターゲット
Quantum HD 2¥79,97020/242基ADAT/SPDIFプロジェクトスタジオ、モバイル制作
Quantum HD 8¥143,55026/308基ADAT/SPDIF、Word Clockマルチ録音、大規模プロジェクトスタジオ
Quantum HDシリーズ3製品比較表

付属DAW「Fender Studio Pro」

Quantumシリーズの魅力はハードウェアに留まりません。「Quantum LT 16」「Quantum HD 2」「Quantum HD 8」には、PreSonusのDAW「Studio One」をベースに開発された「Fender Studio Pro」の永久ライセンスが付属します。

「Quantum LT 2」「Quantum LT 4」は6ヶ月試用版が付属

ハードウェアとソフトウェアが密接に連携することで、ゲインやファンタム電源などの設定をDAWや専用アプリ「Universal Control」から統合的に操作でき、制作のワークフローがよりスムーズになります 。

まとめ

Fender「Quantumシリーズ」は、その高品位なMAX-HDプリアンプと、ギター/ベース録音に特化したインストゥルメント入力により、Fenderの音響哲学をレコーディングの世界に持ち込みました。

HDシリーズ(HD2/8)はプロの要求に応える多機能性を、LTシリーズ(LT2/4/16)は手軽さと汎用性を追求しており、あらゆるレベルのクリエイターに新しい選択肢を提供します。Quantumシリーズを導入して、快適な楽曲制作環境を構築しましょう!

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