【試聴レビュー】SONY「MDR-MV1」がスゴかった!

モニターヘッドフォンの定番といえばSONYの「MDR-CD900ST」。そんなSONYから、空間オーディオ(立体音響)に対応した新機種「MDR-MV1」が5月12日に発売されます。

この記事では、「MDR-MV1」の特徴や、これまでのシリーズとの違い、実際のサウンドについてレビューしていきたいと思います!

目次

モニターヘッドフォンとは?

一般的なヘッドフォンは、音楽鑑賞を目的として設計されています。その中には、サウンドに迫力を与えるため、実際よりも低域や高域を強調して再生するモデルも存在します。

一方、モニターヘッドフォンは、音楽を制作する側であるアーティストやエンジニア、プレイヤーたちが音を正確にモニター(確認)するためのヘッドフォンです。余計な補正は一切行わず、原音を忠実に再生することを目的に設計されています。

そのモニターヘッドフォンの大定番として30年以上にわたって愛されてきたのが、さきほども述べたSONYの「MDR-CD900ST」。みなさんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。2019年には、ハイレゾに対応した後継機「MDR-M1ST」が発売され話題にもなりました。

そして、今度発売される「MDR-MV1」は、近年大きな盛り上がりを見せている立体音響に対応したまったく新しいモデルとなります。

立体音響制作を自宅で!

https://www.dolby.com/ja/about/support/guide/setup-guides/7.1.4-overhead-speaker-placement/

立体音響とは、前後上下左右ありとあらゆる方向から立体的な音場を再現するマルチチャンネルのオーディオフォーマット。

従来の左右2chからなるステレオ再生と比べ、圧倒的な臨場感や没入感が得られるとして、近年では国内外問わず数多くのアーティストが立体音響に対応した楽曲をリリースしています。

しかし、立体音響に対応したコンテンツを制作するためには、専用のスタジオが必要です。たとえば、Dolby Atmosなら基本システムが7.1.4chなので、合計11本+サブウーファー1本(!)ものスピーカーを設置する必要があります。

経済的にも物理的にも、自宅にこの環境を構築できる方はほぼいないのではないでしょうか?

こうした制作上の課題を解決するため、開発されたのが「MDR-MV1」なのです!

MDR-MV1 仕様

https://www.sony.jp/headphone/special/MDR-MV1/?s_pid=jp_/headphone/_products/_MDR-MV1
  • 型式:オープンバックダイナミック
  • ドライバーユニット:40 mm
  • 最大入力:1500 mW (IEC)
  • インピーダンス:24 Ω(1kHzにて)
  • 感度:100 dB/mW
  • 再生周波数帯域:5Hz – 80,000 Hz(IEC)
  • 質量 (g):約 223g(ケーブル含まず)

ここで、あらためて「MDR-MV1」の仕様を確認してみます。

「MDR-CD900ST」「MDR-M1ST」が密閉型だったのに対し、本製品は「オープンバックダイナミック(背面開放型音響構造)」という独自のハウジング形状を採用しており、立体音響に最適化されているとのこと。

立体音響音源をヘッドホンで再生する際には、音源に付与されている、空間で発生する反射音の情報を、頭部伝達関数を考慮して信号処理を行うことにより、仮想的に立体音場を再現します。
ハウジングを音響的に塞がない背面開放型音響構造を採用することにより、ヘッドホン内部の反射音を低減し、より正確な音場再現を可能としました。また、ドライバーユニットの前面と背面の通気を最適にコントロールするために、音響レジスターを可能な限り大面積で使用し、空間共鳴を排除。色付けの少ない自然で充実した低音域再生を実現しています。

https://www.sony.jp/headphone/products/MDR-MV1/feature_1.html

また、装着感にもこだわっており、長時間の装着であっても快適であることを考慮して設計されているようです。

MDR-MV1 試聴レビュー

【5/8追記】さて、ここまで長々と商品紹介をしてきましたが、やはり実際にサウンドを聴いてみないことにはなんとも判断できません。

というわけで、GW中に「MDR-MV1」の試聴機を設置している「e☆イヤホン 秋葉原店様」にうかがい、試聴をしてきました!ここからは、その際に感じたサウンドレビューを行っていきます。

「MDR-MV1」の試聴機は、4階有線ヘッドホンフロアに展示されていました。さっそく手に取ってみると、まずはその軽さに驚き(大きさの割に軽い)。そしていざ装着してみると、イヤーパッドが分厚く耳全体を包み込む構造なので、とても心地良い装着感です。

実際に鳴らしてみると、ウワサ通り音場の広さは抜群で、左右はもちろん上下や前後の定位も感じ取ることができます。全体的なサウンドの傾向としては前作の「MDR-M1ST」によく似ています。開放型になって低域が弱まることが懸念されていましたが、その点はまったく問題ありません。また、前作ではやや不足気味に感じられた高域が改善されており、ローからハイまでまんべんなく見える素晴らしい製品に仕上がっていると感じました。

れれれP

「MDR-MV1」は、以下の店舗でも試聴可能!

ソニーストア

  • ソニーストア 銀座
  • ソニーストア 札幌
  • ソニーストア 名古屋
  • ソニーストア 大阪
  • ソニーストア 福岡天神

e☆イヤホン

  • 秋葉原店
  • e☆イヤホン ゲーミング AKIBA
  • 大阪日本橋本店
  • 名古屋大須店
  • 仙台駅前店

Rock oN Company

  • 渋谷店

まとめ

5月12日にSONYから発売される立体音響に対応した新機種「MDR-MV1」の紹介記事でした!

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