高性能なのに安い?SSL新製品「SSL18」「ALPHA8」発売前レビュー!

米国にて開催された世界最大の楽器見本市「The NAMM Show 2025」にて、Solid State Logic(以下SSL)は新オーディオインターフェイス「SSL18」とそのエキスパンダー「ALPHA8」を発表しました。

この記事では、発表されたばかりの「SSL18」「ALPHA8」について、性能や価格などさまざまな角度から比較しつつレビューしていきたいと思います!

目次

SSL18 / Solid State Logic

引用:SSL公式サイト

「SSL18」は、スタジオグレードのオーディオ性能を1Uラックサイズに凝縮し、レコーディング、制作、ミキシング環境を強化する26入力/28出力のUSB-Cオーディオインターフェイスです。32bit/192kHzコンバーターと高性能マイクプリアンプを搭載。卓越したサウンドクオリティを実現し、録音からミキシングまで高い精度とダイナミックレンジを提供します。

最大120dBのダイナミックレンジを誇るマイク/ライン入力を8基搭載。SSL独自の「Legacy 4Kモード」により、アナログサウンドの温かみや特有のハーモニクスを加えることが可能。フロントパネルにはHi-Z入力も備え、ギターやビンテージシンセ/ドラムマシンの接続も容易です。また、トークバック入力をLINE モードに切り替えると、SSL伝統の「Listen Mic Compressor」を介してオーディオを処理できます。

引用:SSL公式サイト

背面には10chのライン出力を搭載し、プロフェッショナルな+24dBu動作レベルに対応。すべての出力は DCカップリングに対応しており、モジュラーシンセに制御電圧(CV)を送信できます。スピーカーの切り替えやアナログインサートポイントを備え、柔軟なセットアップが可能です。2系統のヘッドフォン出力は、さまざまなインピーダンスに対応し、個別のミックスを作成できます。

また、「SSL18」には、Harrison Mixbus 10を含む「SSL Production Pack」が付属し、プロフェッショナルな制作環境をすぐに構築可能。ADATやS/PDIFにより最大18chまで拡張でき、外部デジタル機器との統合も容易です。

米国での販売価格は$1,199.99。日本では¥178,750(税込)で、2月下旬以降発売予定。

SSL18 製品概要

  • USB-Cオーディオインターフェイス
  • Mac/Windows 26入力/28出力
  • 次世代の32bit/192kHzコンバーター
  • 8xマイク/ラインレベル入力:
    • 48V、HPF、位相反転機能
    • 全入力に「Legacy 4Kモード」搭載
    • 入力1および2の挿入ポイントを設定可能
    • 入力1と2は楽器レベルに切替可能
  • 10xバランスライン出力:
    • ペア1/2、および3/4は、代替スピーカー切替可能
    • DCカップリング – CV送信可能
  • 2系統の独立したヘッドフォン出力:
    • さまざまなインピーダンスに合う3つのモード (標準/高感度/高インピ)
    • カスタムヘッドフォンミックス
    • ライン出力としての再利用
  • 「Listen Mic Compressor」を備えたトークバック入力
  • 最大16ch(44.1/48kHz)のADAT拡張I/O
  • 2chのS/PDIF(同軸または光)
  • 3.5mmジャックのMIDI I/O
  • 低レイテンシーミキサーによる全入出力管理:
    • コントロールルームミックスに加え、HP A、HP B、LINE 3-4の4つのカスタムモニターミックス
    • 柔軟なミラールーティングシステムにより、任意の入力または補助マスターを出力に直接ルーティング可能
    • 個人モニタリングシステム、外部メーター、アウトボードFX への供給に最適
    • ワークフローに合わせて、モニタリングセクションのフロントパネルボタンをカスタマイズ可能

ALPHA8 / Solid State Logic

引用:SSL公式サイト

「ALPHA8」は、ADATやS/PDIF接続を通じてオーディオインターフェースを拡張できるプロ仕様の8入力/8出力AD/DAコンバーターです。さらに、USB接続を使用することで、18入力/18出力のオーディオインターフェイスとしても活用可能。クラス最高の変換精度と柔軟なルーティングでスタジオの可能性を広げます。

「ALPHA8」は、32bit/192kHzのコンバーターを搭載し、120dBの入力ダイナミックレンジと123dBの出力ダイナミックレンジを誇ります。低ノイズ・低歪率の設計により、アナログアウトボードやシンセサイザー、ドラムマシンの音質を最大限に引き出します。

引用:SSL公式サイト

アナログとデジタルの両方に対応し、+9、+18、+20、+24dBuの動作レベルを個別に調整可能。さまざまな機器と最適な接続が可能です。デジタル接続では、ワードクロック、ADAT、S/PDIFをサポートし、ジッターのない高精度なデジタル処理を実現します。

「ALPHA8」は「SSL18」の理想的な拡張デバイスとして設計されており、ADAT経由で最大8ch(96kHz)または16ch(44.1/48kHz)の拡張が可能。追加のアナログ機器を統合し、より多様な制作環境を構築できます。さらに、制御電圧(CV)を出力し、モジュラーシンセやエフェクトペダルとの連携にも対応。

米国での販売価格は$899.99。日本では¥144,650(税込)で、2月下旬以降発売予定。

ALPHA8 製品概要

  • エキスパンダー/インターフェイス
  • Mac/Windows 18入力/18出力
  • 次世代の32bit/192kHzコンバーター
  • 8xバランスライン入力
  • 8xバランスライン出力
  • ヘッドフォン出力:
    • さまざまなインピーダンスに合う3つのモード (標準/高感度/高インピ)
  • 8chのADAT
  • 2chのS/PDIF(同軸または光)

SSL18とALPHA8の違いは?

引用:SSL公式サイト

ここからはそれぞれの製品の違いについて見ていきます。最大の違いはマイクプリの有無です。「SSL18」には「Legacy 4Kモード」を搭載した高性能マイクプリが8基ありますが、「ALPHA8」にはありません。したがって、マイクを使った録音を行いたい場合は、「SSL18」一択です!

また、最大入出力数やヘッドフォン端子の数、MIDI端子の有無も異なります。一方、音質面(32bit/192kHz)や付属ソフトウェアについては同等と考えてよいでしょう。

SSL18がお買い得?

そして価格面で見た場合「SSL18」は割安です。

「ALPHA8」は$900×¥155=¥139,500なので、日本での販売価格¥144,650(税込)は妥当と言えます。一方、「SSL18」は$1,200×¥155=¥186,000であり、本来なら20万円前後となってもおかしくないところ、¥178,750(税込)で販売されるのです。

そう考えると、高機能かつ割安な「SSL18」の導入は賢い選択と言えるのではないでしょうか?

まとめ

いかがでしたか?SSL(Solid State Logic)から新たに発売されるオーディオインターフェイス「SSL18」「ALPHA8」について、性能や価格から比較しつつレビューしてみました!

ぜひ参考にしてみてくださいm(__)m

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